インドの仏教遺跡の中でも 祇園精舎ほど日本人になじみの深い名前はありません しかし祇園精舎の場所は京都でも日本でもありません その場所を正確に知る人は案外少ないことに驚きます 親鸞聖人ご在世当時の鎌倉時代も祇園精舎の場所を知る人はおられなかったようです おそらくカピラ城か王舎城付近 はたまたインドネシアのボロブドール辺りと勘違いされていた様です
平家物語冒頭の 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 娑羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす おごれるもの久しからず・・・という 日本人の無常観を詠った物語の舞台は インド北部ウッタラプラデース州の辺鄙な片田舎にありました 車とスピーカーを除けば戦前の日本の田舎の様な どこか懐かしさの残る人情味あふれる平和な場所にありました 安心して過ごせるインドがここにもありました
祇園精舎は今回の♯19と次回の♯20でご報告いたします 日本人が寄進したものですが 梵鐘をゴ~ンと撞いてから 初転法輪の地 次のサルナートへ南下しようと思います
小鳥の囀りと 村人たちの笑顔が忘れられない旅の一頁となりました